教育費を考える

母子家庭で給付型奨学金に落ちたらどうする? 再度奨学金申し込むのが良いの?

「母子家庭で給付型奨学金に落ちたらどうしよう…」
「ほかに受けられるサポートや制度はあるのかな」

女性一人で働きながら子どもを育てる母子家庭では、教育費の捻出も容易ではない方もいらっしゃるでしょう。さまざまな教育支援制度のなかでも、返還義務のない給付型奨学金は、子どもの進学費用に大いに助けになります。

そのため給付型奨学金は希望者の多い制度で、残念ながら審査に通過できない方もいます。

この記事では、母子家庭で給付型奨学金の審査に落ちてしまった場合のアドバイスと、そのほかのサポートについて紹介します!

記事の後半では、給付型奨学金申請の際に気をつけたいポイントも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

※当記事は2024年現在の情報になります。

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母子家庭で給付型奨学金に落ちた場合は、再度奨学金を申し込む

母子家庭で給付型奨学金に落ちた場合は、以下を検討してみましょう。

  • もう一度給付型奨学金に申し込む
  • ほかの給付型奨学金制度を申し込む

もう一度給付型奨学金に申し込む

一度日本学生支援機構の給付型奨学金に落ちてしまっても、再度申し込むことができます。一度落ちたからといって諦めず、もう一度チャレンジしてみましょう。

また、奨学金を受けられるようになっても、状況によっては奨学金の支給が打ち切りになる場合もあるので、気を抜かないよう注意が必要です。

ほかの給付型奨学金を申し込む

給付型奨学金に落ちたら、ほかの奨学金制度の検討をしてみましょう。

一般的にメジャーな奨学金といえば「日本学生支援機構」ですが、そのほかにも奨学金制度があることをご存知でしょうか。

母子家庭で給付型奨学金に落ちても、就学を諦めるのは早いです。できる限り検討してみましょう。

奨学金制度は運営団体により2種類ある

奨学金制度は、運営団体により大きく分けて2種類あります。

  • 公的奨学金:国や地方自治体が運営する制度
  • 民間奨学金:学校独自や育英団体などの民間団体が運営する制度

日本学生支援機構の実施する奨学金は、一般的によく知られている奨学金制度で、国の独立行政法人が運営しています。また、現在大学生の約2人に1人は、何らかの奨学金を受給しています。

そもそも給付型奨学金とは?

給付型奨学金とは、学習意欲や能力があるにも関わらず、経済的理由により就学が困難である学生・家庭に対して、進学や進級を後押しするための学資給付制度です。
給付後に返済の必要がないため、卒業後の返済負担がないことが大きな特徴です。

ですが、給付型は審査家計基準が高く申請者も多いため、貸与型奨学金という返済義務のある奨学金に比べ狭き門となっています。
そもそも奨学金にはどういう種類があるのか見てみましょう。

「給付型」と「貸与型」

奨学金制度は、給付型と貸与型の2種類があります。各種類の特徴は以下です。

概要 給付型奨学金 貸与型奨学金
返済有無
メリット
  • 返済がないため、卒業後の負担がない
  • 貸与型奨学金と併用利用可能(料金調整有り)
  • 審査に通りやすい
  • 実施している団体が多い
デメリット
  • 採用基準が厳しい
  • 貸与型に比べ採用人数が少ない
  • 返済があるため、卒業後に金銭的負担がある(在学注意は返済不要)
  • 申請時に連帯保証人と保証人が必要
  • 返済滞納や返済能力がなくなった場合は個人信用情報機関(ブラックリスト)に登録される

もともと日本学生支援機構は貸与型のみの奨学金制度を運営していましたが、2017年度から新たに給与型の奨学金制度を設立しました。比較的新しい制度だったんですね。

日本学生支援機構の貸与型奨学金にはさらに以下の2種類があります。

  • 第一種奨学金:無利子の奨学金
  • 第二種奨学金:有利子の奨学金

また、第二種奨学金は第一種奨学金に比べ、貸与月額の上限が高く設定されています。

貸与型奨学金を利用する場合は、卒業後の返済計画を綿密に立てて金額設定をする必要があります。

「予約採用(給付型)」と「在学採用」

日本学生支援機構や一部の学校が出している奨学金については、「予約採用(給付型)」と「在学採用」の2種類があります。

なお、日本学生支援機構の給付型は、予約採用、在学採用ともに用意されています。

予約採用(給付型) 在学採用
  • 受験前(進学の前年度)に申し込み
  • 進路先に関わらず申請可
  • 必要なくなった場合はキャンセル可
  • 予約採用を受けていない大学もある
  • 入学後大学を通して申し込み
  • 予約採用で審査が通らなかった方も再申請可能
  • 給付型、貸与型ともに採用有り

申請期間、申請締め切りは学校により異なりますので、申請忘れがないようしっかり確認をしましょう。

給付型奨学金を申請できる条件

給付型奨学金を申請できる主な条件は以下です。

  • 日本学生支援機構が定める世帯収入や資産の要件を満たしていること
  • 成績やレポートなどから学ぶ意欲、及び能力がある学生等と認められること

そのほかの詳細は日本学生支援機構のホームページに記載されています。内容を確認し不明点は問い合わせてみてください。

母子家庭で給付型奨学金に落ちた場合、ほかに受けられるサポートは?

母子家庭で給付型奨学金に落ちてしまったら、ほかに受けられるサポートや奨学金制度を検討してみましょう。

また、給付型奨学金の審査に落ちて学費の納入が間に合わず進学を辞退、ということを避けるために、進学予定の大学に相談するのも一つの手段です。

大学や地方公共団体による給付型奨学金

国内の大学が行っている学内奨学金や地方公共団体が行う奨学金制度もありますが、すべての地方公共団体が行っているわけではないので注意が必要です。

詳しくは日本学生支援機構のサイトから検索できますので、気になった方は見てみてください。

日本学生支援機構 ホームページ

民間団体による給付型奨学金

民間団体による給付型奨学金があります。大学や学部等の指定条件がありますが、該当がないか探してみましょう。

民間団体による奨学金制度の例

  •  公益財団法人日本証券奨学財団
  • コカ・コーラの奨学金制度
  • 公益財団法人キーエンス財団
  • 新聞奨学金

貸与型奨学金や教育ローンの利用

「給付型奨学金の選考にいずれも落ちてしまった」「選考基準を満たす給付型奨学金がない」という場合は、貸与型奨学金や教育ローンも検討してみましょう。

貸与型奨学金 教育ローン
債務者 学生本人 保護者
金利
  • 無利子型、有利子型がある
  • 金利が低い
  • 金利が奨学金より高い
  • 金融機関によっては翌月から返済が発生

行政による生活福祉資金貸付制度もあるので、条件に該当する方は申し込んでみましょう。

返済負担はありますが、アルバイトをしながら学費の支払いが可能であれば、少額の貸与利用で就学も叶えられます。

ですがこの場合は将来を見据えて、無理のない計画を立てることが不可欠です。

母子家庭で給付型奨学金に落ちた場合も、消費者金融には手を出さない!

母子家庭で給付型奨学金に落ちた場合でも、消費者金融や危ない金融機関からの借り入れはやめましょう。

保護者が個人信用情報機関(ブラックリスト)に登録され、奨学金を受けられない場合もあるかもしれません。

ですが消費者金融や危ない金融機関を利用してしまうと、高額の利子の返済に追われてしまい、長い期間返済に追われ続ける可能性もあります。

学校に相談したり、ほかに就学できる方法を検討しましょう。

母子家庭が給付型奨学金を申請する際の3つのポイント

給付型奨学金を申請する際に母子家庭で気をつけるべきポイントを紹介します。

給付型奨学金は審査を通過すると家計の大きな支援となりますが、容易に受けられるものではありません。

少しでも給付対象に近づけるよう、できることを徹底して申請しましょう。

申請に必要な書類は期日に余裕を持って用意

奨学金の種類によりますが、申請に必要な主な書類は下記です。

  • 提出書類一覧表
  • 給付奨学金確認書
  • 貸与奨学金確認書兼個人信用情報の取扱いに関する同意書
  • 給与明細計算書
  • 成績証明書
  • マイナンバー代用書類、提出台紙
  • 年収等の実費計算書 など

上記以外にも、必要に応じ追加の書類提出が必要です。

提出書類からわかるように、収入に関する明確な提示が必要なため、漏れなく申請しなくてはいけません。

また、用意するまでに数日要する書類がある場合を考慮し、早め早めの申請、必要書類の用意をしましょう。

奨学金申請書類は必ず本人が書く

奨学金申請書類を書く時は、必ず本人が書きましょう。

書類の項目によって、学生本人が書く項目や、保護者が書く項目など指定があります。

もし本人ではない人が記入したと判明すると、不備とみなされ、審査で落とされてしまう可能性があります。

もし何らかの理由で本人が書けない場合は、予め学校に相談しましょう。

申請理由は明確に伝わる文章を書く

申請理由を書く欄は、明確にご自身がどういう状況なのか明確に伝わる、説得力のある文章を書くことが重要です。

  • 理由:現在どのくらいの収支、貯蓄が世帯にあるか
  • 意思:進学、あるいは在学したいという強い意思や具体例を明示する
  • 結論:「以上の理由で奨学金の受給を希望します」などの締めの言葉で文章に説得力を持たせる

受けられるはずだった給付型奨学金が書類の不備や抜けで受けられなくなった、ということがないよう、最新の注意を払って申請をしましょう。

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母子家庭でもさまざまな奨学金制度が検討できることがわかりましたね。

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【まとめ】ほかの給付型奨学金を含めた、母子家庭で受けられる奨学金を探してみよう

ここまで、母子家庭で給付型奨学金に落ちたらどうしたらいいか、解説してきました。

給付型奨学金に一度落ちても、再度申請をする、もしくはほかの給付型奨学金の申請をしましょう。また、申請する際は適切に書類を作成し、間違いなく申請することが大事ですね。これから給付型奨学金を申請するという方も、ぜひ参考にしてください。

家計に余裕がないなかで申し込んだ給付型奨学金に落ちると、精神的に落ち込む方も多いでしょう。ですが、給付型奨学金は受給するには狭き門です。その場合も自分を責めずに、焦らずにいることが大切です。一度落ち着いてから、自分にできることは何か、家族でもう一度相談し方法を模索してみましょう。

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