「家計管理で、医療費って項目は必要なの?」
「医療費ってどれくらいかかるもの?予算の目安はいくら?」
「医療費の控除申請をできるか、やり方が知りたい!」
家計管理をするうえで、医療費をどう扱うべきか頭を悩ましている人は多いのではないでしょうか。
結論、医療費の項目を作るかどうかは実際に医療費が発生する頻度次第ですね。
このページでは医療費という項目を作る場合・作らない場合の、家計簿の付け方を解説します。
記事後半では医療費控除の申請方法を紹介しているので、対象内で節税できるか気になる人は最後まで読んでくださいね。
このページで分かること
- 医療費目を作るべきかどうか
- 医療費目を作らない場合はどの費目に計上するべきか
- 医療費の予算の目安
- 医療費が管理しやすいテンプレートを紹介
- 医療費控除の申請方法
※当記事は2023年現在の情報になります。
家計管理で医療費という項目を作るべき?
家計簿を付ける際、「医療費って項目は作っておいた方が良いのかな…?」と迷ってしまいますよね。
結論、作るべきか作らないで良いかは家庭によって異なります。
通院しているなど、毎月なにかしらの医療費が発生するのであれば、家計簿で医療費の項目を作っておくと良いです。
しかし数か月に1回程度しか医療費がかからない場合は、医療費の項目をわざわざ作る必要はありません。
スムーズに家計管理をすすめるポイントは、家計簿をなるべくシンプルにすることです!

家計簿は項目を細かく分けた方が効率良く管理できそうに思いがちですが、実際は複雑化して収支が見えづらくなるというデメリットがあります。
家計簿の項目はシンプルをモットーに、必要最低限で管理するよう心がけましょう!
医療費の項目を作らない場合はどの項目に計上すべき?
上述でも触れましたが、家計管理をスムーズにするポイントは項目をシンプルにすること!
ごくまれにしか医療費が発生しない家庭では、医療費の項目をわざわざ作る必要はありません。
それでは、「もしも医療費が発生した際はどの項目に計上したら良いのか」が知りたいですよね。
たまに発生する医療費は、「変動費」として計上すると良いですよ。
変動費としての特別費や娯楽費など、家庭の家計簿ルールに合わせて管理しやすい項目で計上してしまいましょう!
「変動費ってなに?」と疑問に思った人は、下記の家計簿2大項目について押さえておきましょう!
家計簿の2大項目
- 変動費とは
- 固定費とは

変動費と固定費を押さえておくことで、家計管理がしやすくなりますよ!
節約にも役立ちます。
変動費とは
不定期に発生する支出・支払額が毎月異なる支出など、流動性の高い項目を変動費と呼びます。
管理が複雑化しやすくて面倒な変動費を、どれだけシンプルに見やすくするかが上手な家計管理のカギです。
変動費の代表的な項目には、下記のものがありますよ。
- 食費
- 日用品費
- 特別費
- 娯楽費
- 美容費
- 交通費
毎月医療費が発生するのであれば、変動費としてあらかじめ医療費の項目を作っておきましょう。
たまにしか発生しないのであれば、医療費は特別費や娯楽費などに含んで計上してしまったら良いですよ。
固定費とは
毎月ある支出・毎回金額が決まっている支出を、固定費と言います。
固定費の例は下記の通りです。
- 住居費
- 保険料
- 通信費
- 水道光熱費
- 自動車費(駐車代など)
- 教育費
節約してお金を貯めたいのであれば、固定費を見直すと良いとよく言いますよ。
固定費の見直しポイントは、下記を参考にしてください。
固定費の見直しポイント
- 家賃の低い物件に引っ越す
- 保険の契約を見直す
- 格安スマホに乗り換える
- 電気会社を変える
医療費の予算の目安はいくら?
たまにしか医療費が発生しない場合、医療費の目安が分からないですよね。
医療費の予算を世帯人数ごとにまとめたので、下記表をご覧ください。
世帯人数 | 医療費の目安(月) |
---|---|
2人世帯 | 13,729円 |
3人世帯 | 15,770円 |
4人世帯 | 16,860円 |
5人以上の世帯 | 12,645円 |
参照元:e-Stat 政府の総合窓口
上記はコンタクトレンズなどの保険医療用品・器具なども含まれた金額のため、実際の医療費の予算はもう少し低く見積もって大丈夫ですよ。
毎月の積立がおすすめ
医療費は「いつ発生するのか」「いくらぐらい必要になるのか」が、なかなか予測を立てられない費用です。
医療費は万が一に備えて、毎月積立ておくと安心ですよ。
使わない限り翌月・翌年に繰り越していって、高額治療にも備えられる体制を作っておきましょう!
医療費控除で節税しよう!
医療費が頻繁に発生する家庭や、高額治療を支払ったという家庭は、医療費控除の対象になっている可能性があります。
医療費控除とは1年間(1月1日~12月31日まで)でかかった自分自身または生計を同じくする家族の医療費のうち、下記のいずれかを満たした場合は所得税が安くなったり一部が戻ってくることを指します。
- 医療費が10万円を超えている
- 総所得金額200万円の家庭で、医療費が総所得金額の5%を超えている
参照元:国税庁『医療費を支払ったとき(医療費控除)』
医療費控除の対象となる家庭は、控除申請して節税していきましょう。
ただし申請のためには医療費の明細書が必要になるので、家族全員分をうっかり捨ててしまわないように注意してください。
医療費が管理しやすくなるテンプレートを紹介
医療費控除を申請する人で、医療費の領収書の枚数が多い人は国税庁が提供する「医療費集計フォーム」の活用をおすすめします!
医療費集計ホームに入力・保存したデータは、確定申告書など作成時の医療費控除入力画面に反映できるのでとても便利です。
医療費集計フォームは、国税庁の『医療費集計フォームのダウンロード』から利用できますよ。

エクセルなどでテンプレートを自作するのが面倒な人や苦手な人は、医療費集計フォームを活用しましょう!
医療費控除の申請の流れを4ステップで解説
医療費控除申請の流れを4ステップで解説していきます。
医療費控除申請をする際は、会社員でも確定申告が必要です。
確定申告に慣れていない人は、下記の流れをしっかり把握して医療費控除申請に備えましょう!
医療費控除の申請の流れ4ステップ
- 医療費控除額の計算
- 必要書類の準備
- 書類一式を税務署に提出
- 還付金を確認

ここでは医療控除申請をしたい会社員の人向けの、申請方法を解説していますよ。
①医療費控除額の計算
上述でも触れましたが、医療費控除とは1年間(1月1日~12月31日まで)でかかった自分または生計を同じくする家族の医療費が、下記いずれかの要件を満たしていなければ申請できません。
- 医療費が10万円を超えている
- 総所得金額200万円の家庭で、医療費が総所得金額の5%を超えている
参照元:国税庁『医療費を支払ったとき(医療費控除)』
医療費控除申請をする際は、上記いずれかの要件を満たすだけの医療費控除額があるのか計算しましょう。
計算方法は、下記を参考にしてください。
- 1年間(1月1日~12月31日まで)でかかった自分自身または生計を同じくする家族の医療費の合計額を計算する
- 保険会社から支払われた金額があれば、上記合計額から差し引く
なお医療控除の対象以外の医療費を、上記計算に含まないよう注意しましょう。
医療費控除の対象かどうかは、後述を参考にしてください。
医療費控除の対象・対象外の例
医療費控除の対象となる医療費か、対象外となる医療費かどうかの例は下記の通りです
(例)医療費控除の対象
- 医師による診療・治療代
- 特定保健指導・治療薬の購入代
- 出産後の定期健診や検査・通院費用
- レーシック手術
- 病気やケガの治療に必要な医薬品の購入
- 治療のためのマッサージなどの施術
医師の診断・指導によるもの・治療目的の医療費は、基本的に控除の対象となりますよ。
(例)医療費控除の対象外
- 美容目的の歯列矯正
- 美容整形
- 眼鏡・コンタクトレンズの購入代
- 健康増進のためのサプリメント購入代
- 疲労回復のための栄養ドリンク購入代
- 予防接種
美容目的の医療費は、基本的に控除の対象外ですよ。
予防接種やコンタクトレンズなども、対象外なので注意しましょう。
そのほかどちらか迷う人は、下記の国税庁のサイトから念のため確認しておきましょう。
参照元:国税庁『医療費控除の対象となる医療費』
②必要書類4種類の準備
次に控除申請のために必要な書類を準備します。
必要書類は下記の通りです。
- 医療費控除の明細書
- 確定申告書A
- 源泉徴収票
- 医療費通知
確定申告書Aはオンラインからダウンロードするか、税務署で直接入手できます。
なお会社員の場合は所得金額・扶養控除・医療費控除の合計金額などは、源泉徴収票に記載されている金額を記載してOKですよ。
③書類一式を税務署に提出
準備が整ったら、必要書類一式を税務署に提出しましょう!
税務署に提出できるのは、翌年の2月16日から3月15日までの約1か月間です。
期限に間に合うように前もって準備をすすめておけば、直前に慌てず対応できますね。

うっかり申請期限を過ぎてしまわないよう、十分に気をつけてください!
④還付金を確認
最後は、還付金がきちんと指定口座に振り込まれているか確認します。
会社員の人であれば基本的に、確定申告をした日から6週間後ぐらいを目安にすると良いですよ。
還付金が問題なく振り込まれていれば、医療費控除申請は完了です!

振込口座を指定しなかった人は最寄りのゆうちょ銀行か、郵便局で還付金の受け取り手続きが必要ですよ。
「キッズ・マネー・ステーション」の講座で医療費を家計管理しやすくなる方法を学ぼう
キッズ・マネー・ステーションのおすすめポイント
- 金融教育のパイオニア
- 子育て世代のための講座を受けられる
- 親子でお金について学べるワークショップを実施
- オンライン受講も可能
医療費で家計をひっ迫されている人や、家計管理で医療費をどう扱えば良いのか悩んでいる人は、キッズ・マネー・ステーションの講座を受けてみてください。
正しい家計管理の方法・医療費の予算の組み方などを学んで、大事な家族の健康を守りましょう!
またキッズ・マネー・ステーションでは家計管理のやり方だけでなく、子供のお小遣い・教育費・資産形成の方法など子育て世代が知りたいお金のことについて、体系的に学べます。
親子でお金について楽しく学べる講座や、ワークショップも実施していますよ!
子供の豊かな将来に備えて、正しいお金との付き合い方や金銭感覚を育ててあげましょう。
オンラインからも気軽に参加いただけるので、気になる方はぜひお問い合わせください。
【まとめ】家計管理のために医療費を計上する項目は発生頻度に応じて柔軟に対応しよう!
このページでは、スムーズな家計管理のための医療費の扱い方について詳しく解説しました。
医療費の項目は、必ず必要なわけではありません。
項目を作るかどうかは、医療費の発生頻度に応じて決めていきましょう!
家計管理で重要なのは、家計簿をシンプルかつ分かりやすくすることですよ。
ただしいつ高額治療が必要になるとも分からないので、万が一に備えて医療費を約1万円を目安に毎月積立てておくと安心です。
医療費控除の要件を満たしている人は、医療費控除の申請を忘れずにして節税していきましょう!
家計管理について悩んでいる人は、キッズ・マネー・ステーションの講座で効率の良いやり方を学べます。
家計管理~資産形成まで、子育て世代が抱えがちなお金の不安を解消するための講座を豊富に取り扱っています。
子供の金融教育にも力を入れており、親子で楽しく学べるコンテンツもたくさんありますよ。
将来子供がお金に困らないよう、キッズ・マネー・ステーションで正しいお金の知識・使い方を学んでたくましく生きる力を育みましょう!